まじでもうバイトしかしてなくて世間さまに顔向けできません。心を無にしてバイトしてます。つらいから。えっと塾の授業をやっている時、何が一番テンション下がるかと申しますと、不真面目な生徒とか理解の遅い生徒とかそんなんじゃないんです。そんなのは可愛らしいものなんです。そんなんじゃなくて、もうなんもやる気が起きなくなるのはホワイトボードに文字や図解を記すための黒、赤、青、各種ペンのインクがちっとも出ない時なんです。うちの塾はちっちゃい塾なんで、ペンの置き場所が、教材が置いてある本棚の向かいの棚の上一ケ所にまとめられています。一番近い教室からの距離が約2メートル(狭い)。
そんでまず「さあ、今日はアメリカの産業からやりますよ!」と元気よくホワイトボードに「アメリカ」と書こうとして「ア」の文字が全く掠れてて一番後ろの生徒の視力がよしんば7.0あったとしても見えないていたらくなんです。一気にテンションが下がるものの、「ちょい待ってて」と生徒に言い残し、棚の方に戻
って違う黒ペンを持ってきて再びアメリカ、と書こうとするとまたもや薄い。薄過ぎて見えない。薄い薄いってお前はナプキンかYO!ロリエかYO!と心で激怒し、再び棚へ戻り今度は3本の黒ペンと共に舞い戻る。しかし驚くことにその3本のペンもうすうす。お前はコンドームかYO!
夏季講習というのは2週間以上、数人の講師が1日中、ペンを手に熱い授業を繰り広げるわけで、必然的に
インクの消耗が早くなるのは道理。道理とはいえ、これは経験した人にしかわからないかもしれませんが、たっぷりのインクでするすると一発で濃い字が書けた時、講師なら誰もが「っしゃあ!!」と思うものなんです。それなのにこんな、何本も何本も使っても薄い。超うすガードロリエ。ストレスが溜ります。
そして今日私はついに一番言いたくない敗北の一言を言ってしまいました。
「みんな、今日は黒ペンが出ないから、黒で書く所を青で書きます。。。気にしないでね」
負けたのである。黒がダメなら、使用頻度の少ない(イコールインクが常時ある)青で代用するという情けなさ。ホワイトボードがみるみる青くなっていきます。青で書く「アメリカの産業」「適地適作」の文字。
しかも生徒の中には私の話をうっかり聞き逃し、青いペンでノートに沢山の文字を書いている悲しい子もいます。先生は泣きたい。黒があるなら黒で書きなさいよお。